官報(第986号)によると、鳥取県米子市の「株式会社米子魚市場」(代表清算人:青戸 浩)は5月16日、鳥取地方裁判所米子支部から特別清算の開始決定を受けたことがわかった。事件番号は令和5年(ヒ)第1001号で、負債額は約5億円と推定されている。
同社は元禄年間に創設された米子堀尾藩の魚問屋を前身とし、1947年に県西部の鮮魚卸・小売業者を発起人として設立された民設民営の地方卸売市場。1950年11月に施設を設置し営業を開始。マルハニチロ水産や岡山市中央卸売市場の水産物卸などからマアジやサバ、ベニズワイガニ、イカを中心とした水産物を仕入れ、仲買人のほか、郵便局物販サービスや広島三越、一畑百貨店などに販売し、ピークの2002年6月期には約28億6100万円の年間売上高を計上していた。
しかしその後は漁獲量が安定せず、価格が乱高下するなか、同業者との競争激化により2019年6月期には約13億3000万円まで売上を落としていた。その後、不採算事業から撤退するなど経営改善に努めたものの奏功せず、2020年9月に事業を停止。2022年3月には保有不動産の売却が完了したことから同年4月に株主総会で解散を決議し、清算処理に移行していた。
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