官報(第974号)によると、千葉県東金市の「株式会社OT企画」(代表取締役:安田 浩)は4月26日、千葉地方裁判所八日市場支部から破産手続きの開始決定を受けたことがわかった。事件番号は令和5年(フ)第53号で、財産状況報告集会・一般調査・廃止意見聴取・計算報告の期日は令和5年7月27日午後1時30分、破産債権の届出期間は6月7日迄となっている。また、破産管財人には宮本勇人弁護士(弁護士法人リバーシティ法律事務所、千葉県市川市市川南1丁目9-23 京葉住設市川ビル5階、電話:047-325-7378)が選任されている。負債額は約9億円。
同社は1894年に碁会所兼書画骨董商「安音」として新潟県高田市(現:上越市)で創業した飲食店及び結婚式場経営会社。1952年に「有限会社やすね」として法人改組(その後1962年9月に株式会社に改組)し、料亭としての営業を開始。1962年2月に店舗が全焼したものの、1967年に上越地方初のビアガーデンをオープンするなど、復興に努め、1980年頃には写真スタジオや神前結婚式場を新築して冠婚葬祭業に参入。料亭としても老舗として同地域では高い知名度を有しており、地元企業の宴会などに利用され、1996年5月期には約19億4500万円の年間売上高を計上していた。
その後は居酒屋業態「大人の居酒屋かくれ屋おと」を2店舗展開するほか、2011年には学校給食の受託業務を開始するなど業容を拡大していたが、晩婚化や企業による接待費削減などにより、主力の神前結婚式場及び宴会場の需要が減少していた中、新型コロナウイルスの影響により2020年3月に料亭としての事業から撤退。2022年1月に現商号に商号変更し、料亭の建物・不動産を冠婚葬祭業のビップ(新潟県)に売却するなど事業の選択と集中に努めたものの、近年の燃料費高騰や物価上昇の影響もあり奏功せず、今回の事態となった。
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