信用調査大手の帝国データバンク及び官報(第984号)によると、沖縄県宜野湾市の「株式会社BASE沖縄野球球団」(代表取締役:渡邉 暁)は5月15日、那覇地方裁判所沖縄支部から破産手続きの開始決定を受けたことがわかった。事件番号は令和5年(フ)第58号で、財産状況報告集会・一般調査・廃止意見聴取・計算報告の期日は令和5年8月2日午前11時、破産債権の届出期間は6月22日迄となっている。また、破産管財人には稲山聖哲弁護士(中部総合法律事務所、沖縄市松本三丁目3番17号 2階、電話:098-938-4381)が選任されている。負債額は約1億8000万円。
同社は2019年7月に設立されたプロ野球球団の運営会社。スポーツマネジメント会社 BASE(東京都千代田区)により設立され、宜野湾市と浦添市を本拠地とするプロ野球球団「琉球ブルーオーシャンズ」の運営会社として事業を展開していた。同球団は独立リーグなどの特定のリーグに属さず、活動していた球団で、NPBのファームや独立リーグ、台湾のプロ野球チームとの交流戦を実施するとしていた。
しかし、新型コロナウイルスの感染拡大により、オープニングゲームが無観客試合となったほか、選手・コーチ陣などに新型コロナウイルスの感染者が続出したことなどの影響で満足な興行試合開催が行えず、資金繰りが悪化。選手などへの報酬未払いの発覚などの不祥事から信用が低下し、2022年11月で球団の活動を停止していた。その後、スポンサー候補に同社保有株を取得してもらう形での活動再開を模索していたものの、金融機関との間で行われた金融債務の移管交渉が不調に終わったことから球団の存続を断念し、今回の事態となった。
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