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信用調査大手の帝国データバンク、東京商工リサーチ及び官報(令和5年5月25日 号外第110号)によると、東京都渋谷区松濤の「Raging Bull合同会社」(代表社員:スニール・ジー・サドワニ)は5月10日、東京地方裁判所から破産手続きの開始決定を受けたことがわかった。事件番号は令和5年(フ)第1590号で、財産状況報告集会・一般調査・廃止意見聴取・計算報告の期日は令和5年10月16日午後2時、破産債権の届出期間は6月14日迄となっている。また、破産管財人には村上寛弁護士(弁護士法人大江橋法律事務所東京事務所、東京都千代田区丸の内2丁目2-1 岸本ビルヂング2階、電話:03-5224-5566)が選任されている。負債額は調査中だが、オウケイウェイヴの回収不能額を含めた損害賠償請求権だけで34億3459万7500円となっている。
同社は2010年2月に設立された投資運用を偽装していた業者。大手証券会社からIPO(新規株式公開)株式の特別枠を割り当てられたとして株式の買い付けを目的に投資家などから資金を募り、集団投資スキームの組成や運用、コンサルティングなどを手掛けているとされていた。しかし実際にはIPOの特別枠を割り当てられた事実はなく、収集した預金は他の投資家の支払いなどに流用されており、実態はポンジ・スキームとなっていた。
その後、2022年に入るとキャッシュ・フローが破綻し、配当が困難となり、2022年4月13日に債務整理を弁護士に一任するなど法的整理の準備に入ったものの、予納金を納付できず破産手続き開始の申立はなされなかった。こうしたなか、債権者のオウケイウェイヴ【3808】が同社が特定の債権者に対して優先的に弁済を行っていた可能性がある旨の情報を得たとして、債権の回収可能額を増やすことを目的に、3月20日に東京地裁へ債権者破産手続きの申立を行っていた。
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