大阪市北区の楽器卸「株式会社大阪フェルナンデス」に破産開始決定 国産エレキギターブランド「フェルナンデス」の西日本地区販売代理店

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信用調査大手の帝国データバンク及び官報(第974号)によると、大阪市北区中津の「株式会社大阪フェルナンデス」(代表取締役:木川 洋)は4月26日、大阪地方裁判所から破産手続きの開始決定を受けたことがわかった。事件番号は令和5年(フ)第1260号で、財産状況報告集会・一般調査・廃止意見聴取・計算報告の期日は令和5年7月10日午後2時50分、破産管財人には石田大輔弁護士(石田総合法律事務所、大阪府大阪市阿倍野区旭町1-2-7 あべのメディックス410、電話:06-6586-6845)が選任されている。負債額は2022年7月期時点で約9500万円。

同社は1977年8月に設立された楽器卸販売会社。国産エレキギターブランド「フェルナンデス」を展開するフェルナンデス(埼玉県)の大阪営業所を分離独立する形で設立され、同ブランドの北陸・愛知県以西の西日本地域の販売代理店として事業を展開。小売単価2~6万円程度の低価格品から50万円程度の中・高級品まで幅広く取り扱い、楽器小売業者に販売し、1994年7月期には約14億6300万円の年間売上高を計上していた。

しかし、趣味の多様化や他社製品との競合により売上は漸減、ギター職人の不足からくる業況の悪化もあり、2019年7月期の年間売上高は約2億2400万円にまで落ち込んでいた。この間、取引先への支払い遅延が発生するなど、厳しい資金繰りが表面化しており、金融機関へ借入金の返済リスケジュールを要請していた。

2020年以降は新型コロナウイルスの影響による販売先の楽器店の業況悪化に伴い同社の年間売上も約1億1200万円(2022年7月期)にまでダウン。債務超過の状態となっており、今後の先行きの見通しも立たないことから2023年1月10日に事業を停止し、自己破産申請の準備に入っていた。


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