官報(第967号)によると、埼玉県朝霞市(登記簿上:東京都豊島区池袋)の「株式会社トキワメディアサービス」(代表取締役:江月 章)は4月14日、東京地方裁判所から破産手続きの開始決定を受けたことがわかった。事件番号は令和5年(フ)第2221号で、財産状況報告集会・一般調査・廃止意見聴取・計算報告の期日は令和5年7月14日午後2時、破産債権の届出期間は5月19日迄となっている。また、破産管財人には舘彰男弁護士(荒井総合法律事務所、東京都港区虎ノ門1-2-20 第3虎の門電気ビルディング2階、電話:03-3595-0077)が選任されている。負債額は約13億7000万円。
同社は2005年9月に東京都文京区で設立された印刷業者。教材等の製本・印刷に特化しており、学習塾・予備校等の顧客向けに剥がせる製本「剥がれ三兄弟」や脱着製本「だっちゃくん」などを開発。大手進学塾や楽譜出版社などからの受注により2006年6月期には約12億5000万円の年間売上高を計上していた。
しかしその後はペーパーレス化や少子化などによる製本需要の減少により受注が減少し業績が悪化。新型コロナウイルスの感染拡大によるリモートワークの普及によりさらに受注が減少したほか、従前より製本ラインの拡充など設備投資を積極的に行っていたことにより赤字が散発。制度融資などを受け事業を継続していたが、2021年6月期は売上高が約3億8000万円となり、債務超過に転落。2022年には朝霞市に事業所を集約するなど経営の立て直しを図っていたが奏功しなかったことから今回の事態となった。
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