静岡県磐田市の靴販売「株式会社プリンス靴店」に破産開始決定 大型量販店の進出などで売上低迷


官報(第959号)によると、静岡県磐田市の「株式会社プリンス靴店」(代表取締役:渡辺 ひろ子)は4月10日、静岡地方裁判所浜松支部から破産手続きの開始決定を受けたことがわかった。事件番号は令和5年(フ)第26号で、財産状況報告集会・一般調査・廃止意見聴取・計算報告の期日は令和5年7月4日午後2時30分、破産債権の届出期間は5月15日迄となっている。また、破産管財人には劔持友浩弁護士(黒木法律事務所、静岡県浜松市中区中央3-7-10 セントラルプラザ21 3階、電話:053-454-5869)が選任されている。

同社は丸福履物百貨店を前身として1953年に法人改組した靴販売業者。「靴のプリンス」の屋号で靴販売店を展開し、1966年に本社ビルを建設するとともに本店に当たる磐田駅前店を開店。最盛期には地下1階・地上2階の3フロア構成で数万足もの販売規模を誇っていたほか、旧福田町や袋井市などに店舗を展開していた。

その後は大手量販店の進出などにより売り上げが低迷。2020年からの新型コロナウイルスの感染拡大もあり客足が減少し、新規事業として焼きたてパン(製造:鶴田屋本舗)やおにぎり(製造:イワタライスランド)の販売を手掛けるなどしており、手ごたえを感じていたという。そのような中、2022年月に前代表が死去。事業継続を模索していたが、近年の物価上昇に伴い、販売価格を値上げするメーカーが多かったことから事業継続を断念。2022年6月30日をもって店舗を閉店していた。



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