民間信用調査大手の東京商工リサーチ及び官報(第949号)によると、東京都千代田区一ツ橋の「ペッツベスト少額短期保険株式会社」(代表取締役:松永 崇)は3月23日、東京地方裁判所から破産手続きの開始決定を受けたことがわかった。事件番号は令和5年(フ)第1600号で、財産状況報告集会・一般調査・廃止意見聴取・計算報告の期日は令和5年8月7日午前10時、破産管財人には上田慎弁護士(梶谷綜合法律事務所、東京都千代田区大手町1-7-2 東京サンケイビル18階、電話:03-5542-1453)が選任されている。なお、同社と契約している保険契約についてはアフラックペット少額短期保険に移転していることから、契約者への影響はないとみられる。
同社は2006年6月にPETS BEST INSURANCE株式会社として設立された少額短期保険会社。米ペット保険会社PETS BEST INSURANCE SERVICES LLCからライセンスを取得し、2009年2月に国内における少額短期保険業の登録、2009年8月から保険募集を開始したペット保険会社で、主に犬と猫を対象としたペット専用の医療保険・傷害保険商品を企画し、動物病院や保険代理店業者、金融機関などを代理店として販売していた。積極的に広告宣伝を打ったことなどから2020年3月期には16億2035万円の年間売上高を計上していた。
しかし、保険金の支払い負担が重く、赤字が累積した状態となっており、2022年6月に関東財務局から保険金支払が遅延しているとして、業務停止命令を受け、さらに同年9月には約2億円の支払遅延に対して現預金が1600万円に止まり、かつ外部資金調達の不調により保険金支払遅延解消困難な状態であること、少額短期保険業を的確に遂行するに足りる人的構成を有しないおそれがあるなどとして。保険管理人による業務及び財産の管理命令処分を受け、新規契約の募集や更新などを停止。その後、11月に保険大手のアフラック生命との間でスポンサー契約を締結し、2023年1月に前述の通りアフラックペット少額短期保険に有効な契約をすべて移転していた。
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■関連リンク
ペッツベスト少額短期保険 元保険管理人による情報提供ページ
https://petsbest-special.jp/
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