島根県奥出雲町のきのこ生産・販売「有限会社奥出雲椎茸」に破産開始決定 町全額出資の第三セクター


官報(第953号)によると、島根県仁多郡奥出雲町の「有限会社奥出雲椎茸」(代表取締役:糸原 保)は3月29日、松江地方裁判所から破産手続きの開始決定を受けたことがわかった。事件番号は令和5年(フ)第43号で、財産状況報告集会・一般調査・廃止意見聴取・計算報告の期日は令和5年8月8日午後1時30分、破産管財人には熱田雅夫弁護士(熱田・廣澤法律事務所、島根県松江市南田町130-1 フォートビル2階、電話:085-228-2611)が選任されている。負債総額は約10億円。

同社は1992年6月に設立された農産物生産・販売会社。奥出雲町が全額出資する第三セクターで、自社開発したジャンボシイタケ「雲太(うんた)」を主力商品として椎茸や舞茸、エリンギ、生きくらげなどのきのこ類の生産及び販売を手掛け、ピークとなる2001年度には約16億円の年間売上高を計上していた。しかし、農産物であることから生産量が不安定だったことや、生産にかかる費用の増大から経営が悪化していた。さらに近年の新型コロナウイルスの感染拡大により出荷先であった飲食店などの業績悪化により売上が減少、2022年度の年間売上は5億8000万円まで落ち込み、厳しい経営を余儀なくされていた。なお代表の糸原氏は奥出雲町の町長を務めている。


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