群馬県前橋市の水産物加工品メーカー「株式会社ホソイ食品」に破産開始決定 一部事業は足立食品が承継


官報(令和5年4月5日 号外第73号)によると、群馬県前橋市の「株式会社ホソイ食品」(代表取締役:細井 哲男)は3月23日、前橋地方裁判所から破産手続きの開始決定を受けたことがわかった。事件番号は令和5年(フ)第68号で、財産状況報告集会・一般調査・廃止意見聴取・計算報告の期日は令和5年7月6日午前11時、破産債権の届出期間は5月11日迄となっている。また、破産管財人には柴田忍弁護士(柴田法律事務所、群馬県伊勢崎市昭和町3801-3、電話:027-061-5533)が選任されている。負債額は約2億4000万円の見込み。

同社は1955年3月に有限会社細井商店として設立され、1990年7月に株式会社に法人改組した水産物加工品メーカー。主力の鰹節及び加工品のほか、だし用昆布、煮干しなどを製造し、飲食店や宿泊施設、食品問屋などに販売するほか、個人向けにも贈答商品などを販売していた。ユニークな商品として調味料と混ぜるだけで、佃煮風のおかずができる「佃煮風セット」などがあった。

ピークとなる1997年7月期には約5億1000万円の年間売上高を計上していたが、同業他社との競争激化により業績が低迷していたなか、新型コロナウイルスの感染拡大により取引先であった飲食店や宿泊施設の業績悪化により同社も売上が急激に減少。2022年7月期には年間売上高が2億円を割り込んでいた。老朽化した製造設備の更新費用の調達が難航したことなどから2023年2月10日に事業を停止し、今回の事態となった。なお、同社の事業のうち業務用商品の販売については細井商店から分離独立した親族会社にあたる株式会社足立食品(東京都練馬区)が承継している。


■関連リンク
株式会社足立食品
https://www.adachi-foods.co.jp/

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