東京都港区の宿泊・航空券予約サイト運営「株式会社atta」に破産開始決定 追加開発など先行投資負担が重荷に

信用調査大手の東京商工リサーチ及び官報（第957号）によると、東京都港区芝浦の「株式会社atta」（代表取締役：春山 佳久）は4月5日、東京地方裁判所から破産手続きの開始決定を受けたことがわかった。事件番号は令和5年（フ）第1836号で、財産状況報告集会・一般調査・廃止意見聴取・計算報告の期日は令和5年6月29日午後2時、破産債権の届出期間は5月8日迄となっている。また、破産管財人には今朝丸一弁護士（富士法律事務所、東京都港区西新橋3-11-1 建装ビルディング5階、電話：03-6809-1042）が選任されている。負債総額は約1億3000万円。

同社は2018年3月に株式会社WithTravelとして設立された宿泊予約・航空券予約サイトの運営会社。リアルタイムビッグデータとAIを駆使した料金予測や旅行サイトの横断比較により最適な宿泊プランや航空券を提案するサイト「atta」を企画・開発・運営していた。新型コロナウイルスの感染拡大により宿泊需要が落ち込んだことから2022年春から自社アプリから直接宿泊予約ができるサービスを開始したが、システムの構築費用など先行投資に掛かる負担が経営を圧迫し、2023年に入って本社が入居していたレンタルオフィスから退去していた。