官報(第967号)によると、鹿児島県鹿児島市の「株式会社美味芋本舗」(代表取締役:小牧 昭二)は4月14日、鹿児島地方裁判所から破産手続きの開始決定を受けたことがわかった。事件番号は令和5年(フ)第118号で、財産状況報告集会・一般調査・廃止意見聴取・計算報告の期日は令和5年6月28日午前10時、破産管財人には下村哲也弁護士(弁護士法人下村法律事務所、鹿児島県鹿児島市照国町13-19 神川第2ビル3階、電話:099-226-0120)が選任されている。
同社は1997年3月に有限会社てづくりやとして設立された製菓業者。「薩摩じねんや」「美味芋本舗」「くるくるココロール」などの屋号で和洋菓子店を複数店舗展開。看板商品の揚げ饅頭「花林糖饅頭」は鹿児島県の定番土産の一つにもなっていたほか、アヤムラサキを使用した生クリーム大福「福はぷくぷく」やスイートポテト「イモイスト」なども好評で、最盛期にはは7店舗を有していた。また、全国の空港売店にも販路を構築し、工場を併設した店舗を開設するなど事業を拡大し、ピーク時には約2億円程度の年間売上高を計上していた。
その後、不採算となった店舗を閉鎖したことにより3店舗体制となっていたが、新型コロナウイルスの影響で鹿児島県への観光客が減少し、土産物需要が縮小したことから2021年9月期の売上高は約1億円にまで落ち込み、債務超過の状態となっていた。