北海道川上郡標茶町の第三セクター「株式会社標茶町観光開発公社」に破産開始決定 温泉宿泊施設「憩の家かや沼」を運営

官報(平成31年4月12日 号外第75号)によると、北海道川上郡標茶町の「株式会社標茶町観光開発公社」(代表取締役:佐藤 古彦)は3月28日、釧路地方裁判所から破産手続きの開始決定を受けた。事件番号は平成31年(フ)第63号で、財産状況報告集会・一般調査・廃止意見聴取・計算報告の期日は令和元年6月26日午後3時、破産管財人には山崎俊之弁護士(山崎俊之法律事務所、北海道釧路市富士見1-8-17、電話:0154-44-1188)が選任されている。

同社は1978年9月に設立された第三セクター。同社は町内に所在する温泉宿泊施設「憩の家かや沼」の運営を行っていた。同施設は釧路湿原国立公園内に所在しており、同公園内唯一の温泉宿泊施設として、道内外の観光客や旅行会社から好評を博し、特に道内をバイクツーリングする観光客にはリピーター訪問する人もいたという。

1999年には町が施設を取得し、同施設の運営を同社に委託、2014年には指定管理者に指定する形で運営を続けていた。しかし、民業圧迫の懸念から積極的な営業ができず、リピーター客頼りの運営を強いられていたことや、第三セクター特有の自治体依存姿勢から経営が悪化し、2015年以降は赤字転落していた。このような中、2017年4月に元支配人による7年間で約1000万円に上る横領が発覚していたことが2018年になって新聞報道により表面化。町による財政支援議案が否決されたことから運転資金が不足する事態となったことから、2019年3月22日に休業し、従業員を解雇していた。


コメントを投稿

コメントを投稿

削除申請等の場合は本人確認が可能な個人情報の入力が必要です。匿名での申請は受け付けておりません。

Powered by Blogger.