福島県楢葉町の新電力「福島電力株式会社」に破産開始決定 料金請求などで契約者とのトラブル多発

信用調査大手の帝国データバンク、東京商工リサーチおよび官報(7329号)によると、福島県双葉郡楢葉町の「福島電力株式会社」(代表取締役:宮川真一)は8月8日、福島地方裁判所いわき支部から破産手続きの開始決定を受けた。事件番号は平成30年(フ)第68号で、破産管財人には清水祐介弁護士(ひいらぎ総合法律事務所、東京都中央区銀座8丁目9-11 銀座天國ビル 4F、専用電話番号:0120-057-445)が選任されている。負債額は約2億2100万円。

同社は2016年10月に設立された新電力会社。設立当初から日本全国の電力大手から電力供給を受け、低圧・高圧・特別高圧電力などの販売および仲介業務を行い、2017年2月に経済産業省資源エネルギー庁から小売電気事業者登録を取得した後は、電気小売り事業を開始し、2017年9月期には約8億4600万円(東京商工リサーチでは約3億円)の年間売上高を計上していた。

その後も営業攻勢を続け、約7万件の契約確保に至っていたが、営業手法や料金請求などで契約者との間にトラブルが頻発。新規開拓が困難な状況となったことを受けて代表が交代し、他社へ契約を仲介する業態に事業内容を変更していたが、対外的な信用が失墜していたことから5月中には契約者に向けて5月21日付で電力小売事業から撤退する旨を通知する事態となっていた。その後、債権者から第三者破産を申し立てられ、保全管理人(同弁護士)のもと調査が行われ、裁判所により審理が行われていたが、結果的に今回の事態となった。


コメントを投稿

コメントを投稿

削除申請等の場合は本人確認が可能な個人情報の入力が必要です。匿名での申請は受け付けておりません。

Powered by Blogger.