宮城県石巻市のゴルフ場経営「太平洋観光開発株式会社」に破産開始決定 ゴルフ場跡地には同地域最大のメガソーラーが誕生

官報(7225号)によると、宮城県石巻市の「太平洋観光開発株式会社」(代表取締役:志摩英雄)は3月7日、仙台地方裁判所から破産手続きの開始決定を受けた。事件番号は平成30年(フ)第145号で、財産状況報告集会・一般調査・廃止意見聴取・計算報告の期日は平成30年7月11日午後2時、破産管財人には上林佑弁護士(三島法律事務所、宮城県仙台市青葉区大町1-1-30 新仙台ビル5階、電話:022-223-3857)が選任されている。

同社は1972年10月に開場したゴルフ場「石巻オーシャンカントリー倶楽部」の経営会社。9ホール・36パーの会員制の丘陵コースで、フェアウェイが狭く、フラットに打つ場所が少ないことなど、男性的なホールに妙味を添えていることを特徴としており、地元住民のほか、県内のゴルフ愛好家に親しまれていた。しかし、2011年3月に発生した東日本大震災により一時閉鎖を余儀なくされ、その後、5月に営業を再開したものの、地元である石巻市の津波被害が大きかったことから来客数が大幅に減少。また、営業を再開できたものの、本格的な営業を行うためには抜本的な復旧作業を必要としていたが、それほどの資金が賄えなかったため、2012年5月に営業継続を断念し、自己破産の申請準備に入っていた。

同ゴルフ場があった地点では2016年7月からGEエナジー・ファイナンシャル・サービスが出資する「石巻きずな合同会社」を事業主体とするメガソーラーの建設が始まり、2017年9月に工事が完了し、発電事業が開始されている。石巻日日新聞の報道 *1によれば、同メガソーラーは「石巻沼津太陽光発電所」と名付けられており、ソーラーパネル数4万4420枚、出力約14000kwと石巻地方としては最大規模のメガソーラーとなっており、発電した電力は全量、東北電力に売電しているという。


*1旧ゴルフ場活用しメガソーラー 稲井のオーシャンCC跡地(2018年2月2日、石巻日日新聞)

コメントを投稿

コメントを投稿

削除申請等の場合は本人確認が可能な個人情報の入力が必要です。匿名での申請は受け付けておりません。

Powered by Blogger.