札幌市中央区の投融資事業「リラエンタープライズ株式会社（旧商号：RHインシグノ株式会社）」に破産開始決定

信用調査大手の帝国データバンクおよび官報（7072号）によると、札幌市中央区北五条西の「リラエンタープライズ株式会社（旧商号：RHインシグノ株式会社）」（代表取締役：中山高史）は7月20日、東京地方裁判所から破産手続きの開始決定を受けた。事件番号は平成29年（フ）第5192号で、財産状況報告集会・一般調査・廃止意見聴取・計算報告の期日は平成29年11月22日午後1時30分、破産管財人には奥田洋一弁護士（森・濱田松本法律事務所、東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 丸の内パークビルディング、電話：03-5220-1800）が選任されている。負債総額は約2億8800万円とのこと。

同社は1961年に丸産業株式会社として設立された投融資事業会社。設立当初は消費者金融業を手掛け、マルプラザ丸産業、マルプラザ、アースと商号変更を繰り返していたが、アース株式会社を商号としていた1997年9月には札幌証券取引所に上場するなど、業容を拡大させ、2002年3月期には37億7400万円の年間収入高を計上していた。

しかし、2006年12月に公布された改正貸金業規制法によるグレーゾーン金利の撤廃などの影響を受け、2007年3月までに店舗、無人契約機、自社ATMを全廃するなど、投融資事業へと転換し、同年8月に株式会社さくらパートナーに商号を変更。複数の投資事業会社との間で業務・資本提携を進めていたが、消費者金融事業の落ち込みを補うまでには至らず、2009年3月期の年間収入高は約10億1400万円まで縮小した上、利息返還請求や、大口の不良債権の発生などにより財務面が悪化していた。

その後、香港資本の投資グループ「Redhorse」の傘下に入り、2009年6月には商号をRHインシグノ株式会社に変更。不動産事業として所有不動産の賃借や商業施設のサブリース事業を行うほか、中国の富裕層をターゲットとして北海道に滞在型リゾートを計画していたが軌道に乗らず、2011年3月期の年間収入高は約2億200万円にまで落ち込み、貸倒引当金繰り入れや利息返還損失引当金繰り入れなどで、当期純損失約22億5900万円の計上を余儀なくされていた。

その後、時価総額が3億円未満となったことから札幌証券取引所の上場廃止となったほか、証券取引等監視委員会から2010年3月第2四半期以降の有価証券報告書、四半期報告書、有価証券報告書などの虚偽記載を指摘され、金融庁から課徴金1200万円を科す行政処分が下されるなどしたため、企業信用度が著しく低下。そのため、2014年10月に現商号に変更し、主力事業を健康食品販売にシフトするなど、立て直しを図っていたが奏功せず、今回の事態となったという。

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