東京都千代田区の元米穀卸「エーオーエス株式会社(旧称:中小企業農業機構株式会社)」に破産開始決定

信用調査大手の帝国データバンク、東京商工リサーチおよび官報(7074号)によると、東京都千代田区九段北の「エーオーエス株式会社」(代表取締役:富沢亮)は7月14日、千葉地方裁判所に自己破産を申請し、7月21日、破産手続きの開始決定を受けた。事件番号は平成29年(フ)第810号で、財産状況報告集会・一般調査・廃止意見聴取・計算報告の期日は平成29年10月25日午前10時、破産債権の届出期間は8月21日までとなっている。また、破産管財人には佐藤瞳弁護士(佐野総合法律事務所、千葉県千葉市中央区中央4-17-3 袖ヶ浦ビル6階、電話:043-225-4611)が選任されている。負債総額は整理回収機構に対するもののみで、31億7604万円とのこと。

同社は2009年1月に中小企業農業機構株式会社の商号で設立され、日本振興銀行(株)が推進した中小企業振興ネットワークにおいて、農業分野を担当する会社として、ブランド米をはじめとする一般米の卸販売を行い、2010年11月期には約6億5000万円の年間売上高を計上していた。

しかしこの間、2010年9月にグループ中核企業であった日本振興銀行が民事再生法の適用を申請し経営破綻。設立当初より同行から多額の借入を行い、その資金の大半を同ネットワーク関係会社への投融資に充てていたために、同行の経営破綻に伴い、当該借入債務が整理回収機構に譲渡されていた。その後は、米卸売業での収益を返済に充てる意向であったが、計画通りに進まなかったため、同事業を関係会社に譲渡し、純粋持株会社に移行していた。


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