東京都港区の和菓子製造「株式会社一陽来福」ほか2社に破産開始決定 油不使用の「禅ドーナツ」が一時話題に

信用調査大手の帝国データバンク、東京商工リサーチおよび官報(平成29年3月2日 号外第42号)によると、東京都港区白金台(登記上の本店所在地:神奈川県相模原市緑区与瀬本町)の「株式会社一陽来福」(代表取締役:川上麗子)と関連会社の「株式会社ビューティ・アンド・アイズ」(同所、同代表)と「株式会社オーガニックジャパン」(同所、同代表)は2月15日、東京地方裁判所から破産手続きの開始決定を受けた。事件番号はそれぞれ平成29年(フ)第791号、第792号、第793号で、財産状況報告集会・一般調査・廃止意見聴取・計算報告の期日は平成29年5月18日午前10時30分、破産債権の届出期間は3月15日までとなっている。また、破産管財人には宗岡慶太弁護士(日本橋フォーラム綜合法律事務所、東京都中央区日本橋兜町5-1兜町第1平和ビル6階、電話:03-3667-4591)が選任されている。負債額は両社とも現在調査中としている。

同社は2005年12月に設立された和菓子製造および喫茶店の経営を事業とする会社。同社代表は「岡本香了(おかもとかおり)」の芸名で芸能界で活動し、その後自動車レーサーとして活躍した人物で、当初はヨガ教室の運営を事業としていたが、2009年頃から和風ドーナツやかりんとうを主体とした和菓子の販売を主業として展開。白金台に「ZEN禅カフェ」を開店したほか、催事販売などを行い、油を使用しない「禅ドーナツ」の知名度が全国的に上昇していた2011年7月期には、約1億9400万円の年間売上高を計上していた。

しかし、その後は消費者の嗜好の変遷の中で売上を落とし、2015年7月期の年間売上高は約8800万円に減少。この間、販売管理費の削減などを行っていたものの奏功せず、赤字決算に陥り、借入金負担が重荷となっていた。さらに、代表の健康上の問題が発生し、事業継続が困難となったため、今回の事態となったという。

なお、同社の事業については現在、株式会社マーティンアンドムーア(東京都渋谷区広尾、運営統括責任者:忽那将史)に譲渡されている模様。

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