JAグループ京都と京山、ダイヤモンド社を提訴 損害賠償および謝罪広告など求める コメ産地偽装報道で

ダイヤモンド社が発行する経済誌『週刊ダイヤモンド 2017年2月18日号』および同社のニュースサイト上にJA関連企業によるコメの産地偽装疑惑が掲載された問題で、同誌に名指しで非難された米穀卸「京山」(京都市伏見区)とその大株主とされるJAグループ京都および関連2団体(全国農業協同組合連合会、京都農業協同組合)は2月15日、記事内容が事実と異なり、名誉を著しく毀損するものだとしてダイヤモンド社を相手取り、損害賠償および謝罪広告などの名誉回復措置を求める訴訟を提起した。*1*2 同訴訟における損害賠償請求額は京山が1100万円、JA関連団体が3300万円となっている。

発端となったダイヤモンド・オンラインの記事
この問題は、ダイヤモンドが誌面およびニュースサイト「DIAMOND Online(ダイヤモンド・オンライン)」に『「JAのコメ」に産地偽装の疑い、魚沼産に中国産混入』という記事を掲載したことが発端。同記事では、京山が精米・販売を行った国産コシヒカリ4種を楽天市場で購入し、同位体研究所に検査を依頼したところ、うち3種において中国産米が混入との結果が得られたとし、意図的な混入が行われているとした上で、京山の大株主であるJAグループ京都が産地偽装を主導していると断定して伝えている。

これに対し、京山は輸入米を新たに包装したり、加工して販売することがないことや現在は輸入米を取り扱っていないこと、また同位体研究所の検査方法やその実績などから正確性が疑われることなどから同記事の内容を否定し、農水省に検査を依頼したとのプレスリリースを発表。*3 この発表に対してもダイヤモンド側では「業者から依頼されて身の潔白を証明する検査などしない」との食品表示・規格監視室のコメントを載せた記事を発表している。*4


*1株式会社ダイヤモンド社に対する訴訟提起について【2017/02/15】(株式会社京山、2017年2月15日、PDF文書)
*2株式会社ダイヤモンド社に対する訴訟提起について(JAグループ京都、2017年2月15日、PDF文書)
*3雑誌「週刊ダイヤモンド」2017年2月18日号に掲載された記事について(株式会社京山、2017年2月13日、PDF文書)
*4JA系米卸に農水省が立ち入り検査、週刊ダイヤモンド「偽装米」報道で(ダイヤモンド・オンライン、千本木啓文、2017年2月14日)

■関連リンク
株式会社京山
http://www.kyozan.co.jp/index.htm
JAグループ京都
http://www.ja-kyoto.jp/

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