官報(6929号)によると、福岡市博多区博多駅前の「株式会社商流堂」(代表取締役:橋本勝之)は12月15日、福岡地方裁判所から破産手続きの開始決定を受けた。事件番号は平成28年(フ)第1868号で、財産状況報告集会・一般調査・廃止意見聴取・計算報告の期日は平成29年3月2日午後2時、破産管財人には吉原洋弁護士(福岡セントラル法律事務所、福岡県福岡市中央区舞鶴3-1-8 本町ビル2階、電話:092-771-7431)が選任されている。
同社は大手ドラッグストアチェーン経営会社「キリン堂」で常務取締役などを務めていた代表の橋本氏により、2015年10月に設立され、同年11月に事業を開始したドラッグストア型免税店「おもてなし迎賓館 お多福薬店」の経営会社。インバウンド需要を背景に、博多港に寄港するクルーズ船ツアーや福岡空港に到着した訪日客を対象として、大型バスの駐車が可能な店舗など2店舗を展開。店内では日用品や医薬品・化粧品を販売するほか、飲食スペースなどを設けていた。また、越境ECサイトの開設なども企図しており、設立当初予定では国内売上高20億円、国外売上高5億円を見込んでいた。
しかし、2016年に入って以降は中国政府による爆買い抑制のための税制変更が行われたほか、円高傾向となったため、売上の見込みが外れたほか、出店にあたっての借入負担が重く経営が行き詰まったため、2016年11月21日に事業を停止し、自己破産申請などの事後処理を野村剛司弁護士(なのはな法律事務所、大阪府大阪市北区西天満4-3-4御影ビル2階、電話:06-6311-7087)に一任していた。
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