東京都練馬区のアニメ制作会社「有限会社スタジオ・ファンタジア」に破産開始決定 「ストラトス・フォー」など制作

信用調査大手の帝国データバンク、および東京商工リサーチによると、東京都練馬区旭町の「有限会社スタジオ・ファンタジア」(代表取締役:飯塚智久)は11月16日、東京地方裁判所から破産手続きの開始決定を受けた。財産状況報告集会・一般調査・廃止意見聴取・計算報告の期日は平成29年2月9日午前11時で、破産債権の届出期間は12月14日までとなっている。また、破産管財人には栗原正晴弁護士(八重洲総合法律事務所、東京都千代田区有楽町1-7-1有楽町電気ビルヂング南館15階、電話:03-5221-8881)が選任されている。申請時の負債総額は債権者約50名に対し約1億9000万円とのこと。

当社は『キャプテン翼』などを制作したアニメ制作会社「土田プロダクション」(1986年7月に経営破綻)で色彩設定を任されていた同社代表により1983年10月に設立されたアニメ制作会社。設立当初はスタジオジブリなどからの動画下請として活動していたが、土田プロダクションの経営破綻の際、同社の経営基盤を承継することにより事業展開を本格化させた。アダルトアニメの元請や他社元請作品のグロス請けなどを経て、2001年頃からテレビシリーズのアニメ制作を開始。以後も基本的にはOVAとして作品の販売を行うほか、ゲーム用各種アニメーションの企画・制作についても手がけ、自社企画および大手映像制作会社をはじめとする得意先からの受託により、制作管理収入のほか、原作の印税収入を得ていた。

代表作としては沖縄県宮古島市にある下地島を舞台とした『ストラトス・フォー』シリーズや『ナジカ電撃作戦』、『君が望む永遠』などがあり、一部作品についてはコミックス・ノベライズ化のほか、海外において販売された作品も存在しており、2006年9月期には約3億8400万円の年収入高を計上していた。

しかしその後は業況が厳しくなったことなどもあり、業績も低調に推移。近年はOVA作品である『ノ・ゾ・キ・ア・ナ』(2013年)を最後に元請作品がなくなり、同業他社からの下請として事業を展開していたが、2015年9月期には年収入高が約1億円に減少するなど、資金繰りが悪化していた。このため、2016年夏頃に事業を停止し、事後処理を進めていたという。

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