東京都港区芝浦の飲食店経営「ジャパントータルロブロス株式会社」が民事再生法の適用を申請 モールへの出店投資回収に失敗で経営難に

信用調査大手の帝国データバンク、および東京商工リサーチによると、東京都港区芝浦の「ジャパントータルロブロス株式会社」(代表者:坂井克郎およびYOCCOこと坂井佳子)は9月26日、東京地方裁判所に民事再生法の適用を申請し同日、保全命令を受けた。申請代理人は郡谷大輔弁護士(西村あさひ法律事務所、東京都千代田区大手町1-1-2 大手門タワー、電話:03-6250-6200)で、監督委員には髙木茂弁護士(銀座法律会計事務所、東京都中央区銀座4-10-3 セントラルビル6階、電話:03-6228-4487)が選任されている。負債総額は両社とも2016年6月30日時点で債権者約100名に対し約15億円としている。

同社は2004年(平成16年)9月に設立された飲食店経営会社。フレンチトーストの専門店「Yocco's French Toast Cafe」を中心に、「LOBROS」*1を冠したイタリアンビュッフェやリゾートカフェレストランなど合計8店舗を、東急線自由が丘駅近隣、恵比寿、渋谷などで展開。代表らの前職での経験を生かした明るい雰囲気の店舗内装、リーズナブルな価格設定で女性客の人気を得て、ピーク時には10店舗を運営し、2014年6月期には年売上高約13億3000万円を計上していた。

しかし、幕張など都心のショッピングモールや大型商業施設へ出店した店舗で投資に見合った集客を得られず、3店舗で閉店を余儀なくされるなど損失が拡大。ここ数年は不採算店舗の撤退などを行い、自力再建を目指していたが資金繰りが悪化。ここに来て業況改善のメドが立たなくなったため、今回の措置となったという。

なお、2016年9月26日にJASDAQ上場の飲食店FC経営「株式会社ジー・テイスト」(名古屋市北区)との間でスポンサー契約を締結。今後、同社から支援を受け、11月末頃をめどに同社に事業譲渡を行う予定となっているため、店舗の営業は継続して行われている。また、関連事業体として食材流通事業を展開する「食資源流通事業協同組合」(東京都港区海岸)が存在している模様。


*1
:同社によると「LOVE」と「BROTHERS」からなる造語だという。

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