東京都葛飾区の海外ブランド靴製造・販売「バレリアンシューズ株式会社」に破産開始決定 シンエイの経営破綻に連鎖

信用調査大手の東京商工リサーチ及び官報(平成28年9月6日 号外第196号)によると、東京都葛飾区お花茶屋の「バレリアンシューズ株式会社」(代表取締役:遠藤三郎)は8月9日に事業を停止して東京地方裁判所に自己破産を申請し8月24日、破産手続きの開始決定を受けた。事件番号は平成28年(フ)第5988号で、財産状況報告集会・一般調査・廃止意見聴取・計算報告の期日は平成28年12月12日午前10時、破産債権の届出期間は9月28日までとなっている。また、破産管財人には南賢一弁護士(西村あさひ法律事務所、東京都千代田区大手町1-1-2 大手門タワー、代表電話:03-6250-6200)が選任されている。負債総額は2015年12月期末時点で9億6893万円となっている。

同社は1967年5月に設立された欧州ブランド靴の製造・販売を事業とする会社。「クリスチャン・ペレー」「ガンター」といったブランドの靴を取り扱い、秋田県湯沢市に所在する関連会社「アキタバレリアン株式会社」に製造を委託、同社は最終工程を担当していた。卸売業者やメーカーを販路とするほか、東京都に所在する関連会社を通じて小売店向けのものも取り扱い、1996年12月期には45億1700万円の売上高を計上していた。

しかし、その後はブランド品市場の縮小や安価製品との競争激化により減収傾向で推移し、2011年12月期には売上高が10億円を割ったほか、百貨店業界不振の影響を受けるなどで、2015年12月期の売上高は6億2293万円にまで縮小し、5337万円の当期純損失を計上するなど業績が悪化していた。このような中、同社の売上の6割を占めていた大手婦人靴卸売業「株式会社シンエイ」(東京都台東区)が2016年7月28日に東京地裁に民事再生法の適用を申請し経営破綻。これにより、シンエイからの売掛金回収の目途が立たなくなったことなどから今回の措置となったという。


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