申請代理人は渡邊剛弁護士(小笠原六川国際総合法律事務所、東京都千代田区内幸町2-2-1 日本プレスセンタービル6階、電話:03-5501-7211)ほか。監督委員には鈴木道夫弁護士(橋元綜合法律事務所、東京都中央区銀座6-13-16 銀座ウォールビル9階、電話:03-5565-1830)が選任されている。再生債権の一般調査期問は平成28年10月19日から平成28年10月26日となっており、再生債権の届出期間は平成28年9月14日までとなっている。負債総額は両社とも金融債務を中心に債権者16名に対して約31億円と予想している。
同社は1970年(昭和45年)2月に設立された不動産賃貸業者。1972年に「東京納品代行株式会社」に商号変更し、百貨店向けに納品代行事業を手がけ、2007年1月期には約187億5600万円の年収入高を計上していた。しかし、設備投資、海外不動産や子会社に対する投資負担などで一時年商を上回る借入金を抱えたことから、金融機関の支援のもと、所有不動産の売却などにより金融債務を圧縮。その一環として、「東京納品代行株式会社(新社)」を設立し、2009年1月期に納品代行事業および商品管理事業を新会社に承継、同社は現商号に変更し、倉庫・物流センターなどの不動産賃貸業を手がけていた。2014年1月期には約3億1000万円ほどの売上高を計上していたが、最近の売上高は1億円前後で推移し、債務に対する利払いが膨らんだことなどから実質の収入はほとんど発生していたなかったとみられる。
このような中、債務圧縮策の一環として2014年1月に千葉県香取郡多古町の倉庫等を約40億円で売却することと、売却益相当の約5億円を元JASDAQ上場の インスパイアー株式会社(東京都中央区)に出資し、同社代表が第三者割当増資を引き受けるという話が浮上していたが、売却を前にしてインスパイアーが事業不振と債権者等とのトラブルから2014年9月に上場廃止となり、同年10月23日には破産開始決定を受けたことにより、株式取得に伴う借入金などの負債を抱え資金繰りが逼迫していたほか、今後の債務圧縮のめどが立たなくなったため、今回の措置となったという。
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