信用調査大手の帝国データバンク、および東京商工リサーチによると、東京都台東区浅草橋の「リペアハウス株式会社」(代表取締役:岩瀬裕一)は10月19日、東京地方裁判所に自己破産の申請を行い、21日に破産手続きの開始決定を受けた。財産状況報告集会・一般調査・廃止意見聴取・計算報告の期日は平成28年4月26日午後1時30分となっている。また、破産管財人には川瀬庸爾弁護士(濱田法律事務所、東京都千代田区内幸町2-2-2 富国生命ビル4階、電話:03-3597-0741)が選任されている。なお、同社に関しては問い合わせ先として破産管財人コールセンター(電話:03-6821-3073)が設置されている。負債総額はこれまで同社が一般投資家など約1万700名から集めた約114億4600万円となっているが、調査次第によっては変動する可能性があるという。
同社は2012年5月に佐賀県小城市において設立された無登録の金融商品取引業者。2014年10月頃に福岡市博多区に本社を移転し、一般投資家向けに「WINOFEX REPAIR LIMITED」(所在地:香港、CEO:SONG JINHO)と称する実態の無い企業との間で外国為替証拠金取引(FX取引)の運用口座や株式運用などを同社に一任する「ラップ口座」を開設させたほか、投資家からの出資金を原資とした「フィリピンロトくじ」の購入及び販売事業者への投資事業を展開するなど、無登録で金融商品の販売を行っていた。*1*2また、既存会員が他の一般投資家を紹介し、紹介先の会員から商品の申し込みがあると「紹介ボーナス」を支払う紹介制の勧誘形態で会員数を増やし、全国約1万700人の一般投資家から約114億4600万円を集めていた。
しかし、2015年5月頃までには一般投資家から集めた資金を投資事業ではなく「ロトボーナス」「紹介ボーナス」等の会員報酬や会社経費に充てなくてはならなくなるほどに資金繰りが悪化。同年10月には本店所在地を福岡県福岡市から現所在地に移転させ、翌11月には事業継続を目的としてリペアホールディングス株式会社および一般財団法人フロンティアリノベーション機構(東京都台東区、同代表)といった新会社を設立し、事業の承継の計画を立案するなどの施策を行っていた。しかし、2016年1月29日に福岡財務支局から無登録で金融商品取引業を行っていたとして警告書が発出、5月20日には証券取引等監視委員会が東京地裁に同社及び代表の岩瀬裕一氏に対する金融商品取引法違反行為の禁止及び停止を命ずるよう申し立て、*3 7月4日に同地裁より禁止および停止命令を受けたため、事業継続が困難となっていた。
*1:WINOFEX FX口座開設のご案内(リペアハウス株式会社、ExploreDocによるアーカイブ)
*2:リペア ラップ口座 プログラム(リペアハウス株式会社、ExploreDocによるアーカイブ)
*3:リペアハウス株式会社及びその役員1名の金融商品取引法違反行為に係る裁判所への申立てについて(証券取引等監視委員会、平成28年5月20日)
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