富山県富山市の肥料メーカー「富山魚糧株式会社」に破産開始決定 一部銘柄に不適正な記載で出荷停止処分受ける

官報(6841号)によると、富山県富山市水橋辻ケ堂の「富山魚糧株式会社」(代表取締役:中田佐久悦)は8月9日、富山地方裁判所から破産手続きの開始決定を受けた。事件番号は平成28年(フ)第108号で、財産状況報告集会・一般調査・廃止意見聴取・計算報告の期日は平成28年11月22日午前10時、破産債権の届出期間は9月7日までとなっている。また、破産管財人には青島明生弁護士(富山中央法律事務所、富山県富山市堀端町1-12、電話:076-423-2466)が選任されている。

同社は蒸製皮革粉や蒸製骨粉、植物油粕類、魚粉などを原料とする肥料を製造する会社。農薬や化成肥料を使わずに栽培する有機栽培用として用いられる有機配合肥料「ミドリトップ」のほか、使いやすいようにペレット状に加工されたペレット肥料などを主にJAなどを通じて農家などに販売していた。

しかし2015年11月、全農(全国農業協同組合連合会)が取引業者を対象に行った肥料品質管理実態に関する調査において、成分や原材料において疑義が存在することが判明。これを受け、農林水産省が肥料取締法(昭和25年5月1日法律第127号)第30条の2第2項に基づき、FAMIC(独立行政法人農林水産消費安全技術センター)に対し、同様の疑義が判明した2社とともに立入検査を指示。立入検査の結果、全9銘柄の肥料のうち、4銘柄において原料の種類の記載が不適正な肥料などが確認されたことにより、出荷停止処分を受けていた。*1*2


*1富山魚糧 肥料4銘柄で法違反 出荷停止(Exciteニュース、リコールプラス、2015年12月14日)
*2株式会社ジャット、株式会社中田商会及び富山魚糧株式会社の生産した肥料への対応について(農林水産省、平成27年12月11日)

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