同社は1960年に「阪神フィルム販売株式会社」として設立された歯科X線関連製品のメーカー。設立当初はX線フィルムの販売を主業とし、一時はX線フィルムの販売シェアが約90%となるなど、業界でも名の知られた会社となっていた。その後、1974年に製造部門として「株式会社ニックス」を設立。翌年には小型現像機、1977年にはX線防護素材を発売するなど、業容を拡大し、「りんりん」シリーズなどのX線フィルム自動現像機や「ポケットマウント」「グリッドマウント」などのファイリングシステム、X線防護素材など歯科用機器・器材・用品の主要メーカーの1社となっていた。
しかし、その後はX線撮影のデジタル化などもあり、X線フィルムなどの売上が減少。そのため、2000年にX線フィルムの生産を中止し、自動現像機およびその関連製品を主力製品とするなど、経営改革を進めていたが、コンビニより歯科医院の数が多いと言われた状態が一段落し、経営破綻した歯科医院からリース会社に製品が売却されるなどしたため、新規需要が減少し、同社の経営状況も悪化傾向にあったという。
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