官報(6835号)によると、埼玉県ふじみ野市の「株式会社KDDI研究所」(代表取締役:中島康之)と東京都千代田区飯田橋の「株式会社KDDI総研」(代表取締役:東条続紀)は8月10日、リサーチ機能を向上し、次世代技術の創出や未来予測をより強化することを目的に、KDDI研究所を存続会社とする吸収合併方式で合併すると発表した。効力発生日は2016年10月1日で、合併後、商号を「株式会社KDDI総合研究所(英語表記:KDDI Research, Inc.)」に変更する予定となっている。なお、KDDI研究所は会社法第796条第2項に基づき、株主総会の承認を経ずに合併することを決定し、KDDI総研は平成28年7月29日に開催された株主総会の承認決議により合併を決定しているという。
KDDI研究所は1998年4月に設立された情報通信に関する研究開発を事業とする会社。1953年に発足したKDDIの前身会社の一つである「国際電信電話株式会社(通称:KDD、もしくは国際電電)」の研究部を前身とする会社で、1998年にKDDから独立して株式会社KDD研究所として法人化。2001年にKDDが第二電電(DDI)、日本移動通信(IDO)と経営統合してKDDIとなったことを受け、同社も株式会社京セラDDI未来通信研究所と合併するとともに、現商号に商号変更を行っている。
研究領域としては通信サービスの維持・革新に関わるコア・ネットワークやグリーン・クラウドのほか、セキュリティ、ソーシャルメディアの分析・応用など通信に関わる技術全般となっており、その成果としてTwitterをリアルタイムで検索・分析することができる「Social Media Visualizer(ソーシャルメディアビジュアライザー)」や公民館に設置することで、住民の生活不活発病を防止する健康管理システム「メディックケアステーション」、遠隔地からスマホなどで撮影した映像を安全・高品質に伝送する遠隔作業支援システム「VistaFinder Mx」などを開発している。
KDDI総研は1990年10月に設立された国内外の情報通信に関する各種調査・研究・出版を事業とする会社。情報通信を中心領域とするKDDIグループのシンクタンクで、諸外国の情報通信政策や動向、国内外のコンテンツ・新メディア、ICT活用領域(医療、教育、環境、電子政府等)などに関する調査・研究を行い、情報通信制度政策研究雑誌『Nextcom』(季刊)の出版などを行っている。
■関連リンク
株式会社KDDI総合研究所 (KDDI Research, Inc.)(2016年10月1日以降)
http://www.kddi-research.jp/
合併に関するお知らせ(株式会社KDDI研究所、株式会社KDDI総研、2016年8月3日)
http://www.kddilabs.jp/newsrelease/2016/080301.html
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