同社は1986年（昭和61年）10月に創業し、88年（昭和63年）10月に法人改組した飲食店チェーンの持株会社。北海道札幌市にルーツを持ち、創業当初は飲食店経営会社として「北前そば 高田屋」を中心に展開。2001年9月に店頭市場（現：JASDAQ）に株式公開。その後、「升屋」「月の虎」などの業態を立ち上げ、フランチャイズ組織の構築にも注力し、2008年9月現在で直営・FC合計で約101店の店舗網を展開し、2003年12月期にはピークとなる年売上高約182億3700万円を計上していた。
しかし、急激な業容拡大にともなう新規出店・改装費用や人件費、管理費用などの増加、顧客のブランド離れ、新業態の失敗などで業況は悪化し、2005年10月にはジェイ・ブリッジ株式会社の資金支援で立て直しに努めていたが結実せず、2006年5月からは持株会社制に移行。同社は純粋持ち株会社となり、会社分割により株式会社札幌タスコ、株式会社東京タスコ（解散）など、地域・業態ごとに新会社を設立して傘下に収め、グループ各社の管理業務代行、金融窓口機能などを手がけていた。こうしたなか、債務超過、返済困難を理由に監査法人は意見不表明とし、影響が重大であるとして、2008年12月にはジャスダック市場を上場廃止となっていた。組織再編などもあり、2008年12月期の年売上高は約1億7200万円（連結売上高約54億100万円）に減少、当期純損失は約36億5900万円（同約37億9100万円）と4期連続の大幅欠損となっていた。グループで運営していた各飲食店およびブランドは別会社に譲渡し、近時は実質的には活動停止状態となっていたが、ここに来て今回の措置となったという。
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