信用調査大手の帝国データバンクによると、東京都渋谷区千駄ヶ谷の「株式会社アルファ・プロパティマネージメント」(代表清算人:三上邦夫)は7月1日までに事後処理を古閑孝弁護士(アドニス法律事務所、東京都千代田区九段北1-3-1 九段下プラザビル3F、電話:03-6272-9355)に一任し、債務整理に入ったことが判明した。負債額は2015年3月期末時点で約21億8000万円だが、変動している可能性があるという。
同社は2006年(平成18年)8月に設立された不動産管理および不動産投資コンサルティングを事業とする会社。一般個人の物件オーナーを対象とした不動産管理事業を主軸に、マンションや商業施設などの7000戸程度の管理物件を抱え、外注業者を利用しての建物維持・修繕、設備管理清掃、警備や経理、渉外、事務管理なども手がけていた。加えて、不動産オーナーである資産家や富裕層向けに、資産運用のアドバイスや収益物件の買付・販売や不動産賃貸の仲介なども展開。投資家の不動産投資が堅調に推移し、店舗数も増加した2015年3月期には約203億4500万円の年収入高を計上していた。
しかし、業容の急拡大に伴い近時は社内体制の整備が追い付かない状況が続き、収益性の確保が難航、借入金負担も重くなっていた。こうしたなか、2015年12月には主力の不動産管理事業を同業の「株式会社LIXILリアルティ」(東京都中央区日本橋大伝馬町)などに譲渡したほか、2016年に入ると大幅な役員変更が行われるとともに、旧役員との連絡が取れなくなるなど社内体制が混乱していた。これにより取引先への支払いに支障を来す事態となったため、残りの事業を別会社へ移管。大幅な規模縮小を余儀なくされていたなか、平成28年3月30日開催の株主総会の決議により解散していた。
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