信用調査大手の帝国データバンク、および東京商工リサーチによると、東京都杉並区南荻窪の「株式会社フェローピクチャーズ」(代表取締役:藤田義則)は6月1日、東京地方裁判所から破産手続きの開始決定を受けた。財産状況報告集会・一般調査・廃止意見聴取・計算報告の期日は平成28年10月13日午前11時で、破産債権の届出期間は6月29日までとなっている。また、破産管財人には若林眞弁護士(若林・渡邊法律事務所、東京都千代田区神田錦町3-12-10、電話:03-5282-7121)が選任されている。負債総額は両社とも約2億3000万円としている。
同社は1978年(昭和53年)4月に設立された劇場用映画の企画・制作および配給・宣伝を事業とする会社。当初は別商号で設立されていたが、その後休眠会社となっていたが、2001年2月に現商号に変更するとともに事業を再開。2012年夏頃までは映画プロデューサーである代表の藤田氏が講師を務めている映画専門学校において、小・中・高校生を対象とした新人発掘オーディションなどを行っていたほか、劇場用映画の企画・制作および配給・宣伝、ドラマ、CM、ゲーム動画など、映像に関する企画・制作業務全般を行っていた。
劇場版映画としては『未来予想図 ア・イ・シ・テ・ルのサイン』(2007年10月公開)や『レディ・ジョーカー』(2004年12月公開)の制作に携わるほか、『さくらん』(2007年2月公開)、『彼岸島(2010年版)』(2010年1月公開)、『信さん・炭坑町のセレナーデ』(2010年11月公開)の企画制作に携わっていた。しかし、『信さん・炭坑町のセレナーデ』の制作費用が膨らみ資金繰りが逼迫。余裕のない資金繰りが続くなか、近年は実質的な活動を停止していたという。
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