信用調査大手の帝国データバンクによると、仙台市泉区泉中央(登記上の本店所在地:東京都中央区八丁堀4-1-3 宝町TATSUMIビル5階A 岩崎法律事務所内)の「株式会社メガネセンター」(代表清算人:岩崎晃)は5月11日、東京地方裁判所から特別清算の開始決定を受けた。事件番号は平成28年(ヒ)第2013号となっている。負債額については現在調査中とのこと。
同社は1972年(昭和47年)4月に創業、1975年(昭和50年)12月に法人改組した元メガネ販売店チェーン運営会社。1976年1月に第1号店をオープンした仙台市内を中心に東北各地でメガネのディスカウント店を展開し、1993年に屋号を「メガネセンター」から「弐萬圓堂」(にまんえんどう)に一新。同時に店頭価格を2万円の単一料金に変更し、日本初となる単一価格眼鏡店業態を開発。2005年以降は優良社員の独立支援制度などの整備により店舗数を急激に拡大し、北海道から沖縄県まで全国で最大220店を展開。小売店を直営(仙台市内)とするほか、小売店を運営する関係会社に対する卸を手がけ、2008年9月期の年売上高は約57億7500万円を計上し、関東以北最大、かつ全国屈指のメガネチェーン店となっていた。
しかし近年は、消費不振に加え、店頭価格で1万円を切る海外製品を扱う同業者との間で競合が激化した上、東日本大震災により沿岸店舗が津波の被害を受けるなどしたため業績が低迷。また、新規店舗への設備投資が負担となったため債務超過に転落していた。この間、新規出店をストップし、西日本を中心に不採算店を約100店舗閉鎖するほか、販売子会社の整理、従業員削減など大規模なリストラを進めた一方、金融機関から再三の返済猶予を受け再建を図っていた。
その後の2013年9月期の年売上高は約18億4500万円と若干持ち直し黒字決算としたものの、多額の借入金と巨額の累積債務を抱えた財務内容の改善は困難と判断し、自力での経営再建を断念。2014年9月に政府系ファンド「株式会社地域経済活性化支援機構」(東京都千代田区)の支援決定を受け、投資ファンドが出資する「アコール株式会社」(仙台市泉区)に77店舗と従業員を2015年1月1日付で譲渡し、2015年6月16日付で関係会社10社を吸収合併し関係会社は解散。当社も同年7月31日開催の株主総会で解散し、返済不能となっている債務を整理するため、今回の措置となったという。
■関連リンク
弐萬圓堂
http://www.nimanendo.jp/
コメントを投稿
削除申請等の場合は本人確認が可能な個人情報の入力が必要です。匿名での申請は受け付けておりません。