東京都渋谷区の自動車メーカー「富士重工業株式会社」(代表取締役:吉永泰之)は5月12日、臨時の取締役会を開催し、2017年4月1日付で商号を「株式会社SUBARU(すばる)」に変更することを決議したと発表した。今後、6月28日に開催が予定されている同社の第85期定時株主総会で定款変更が承認されることを条件として、社名変更を行う予定。
同社は1917年に創設された飛行機研究所(後の中島飛行機株式会社)を源流とし、1945年に富士産業株式会社として民需産業への転換を図り、企業再建整備法の適用により分割された後、富士工業株式会社など5社の資本出資により1953年に富士重工業株式会社として設立された自動車メーカー。*1その後、1958年に発売した軽自動車「スバル360」、およびその派生型である1961年発売の軽商用車「スバル・サンバー」が技術的・商業的に大きな成功を収めたことで地位を確立した「スバル」ブランドの自動車事業を中心に、航空宇宙、産業機器などの事業を展開していた。
その後、同社は2016年10月1日をもって産業機器部門を自動車部門に統合するなど経営資源の効率化を進め、現在、スバルの自動車事業は世界90カ国以上に展開し、2017年3月期は同社史上初の年間販売台数100万台超え(連結販売台数1,050千台)を見込むなど、成長著しいメーカーとなっている。
今回、創業100周年を機に商号を変更しブランド名と統一させる目的は、2014年5月に発表した中期経営ビジョン「際立とう 2020」により策定された取り組みのひとつ“スバルブランドを磨く”をさらに加速させ、スバルを自動車と航空宇宙事業における魅力あるグローバルブランドとして成長させることにあるとしている。
*1:1955年に資本出資した5社を吸収合併
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