東京都港区のSNS開発・運営「株式会社マインドパレット」が弁護士一任 写真共有サービス「Snapeee」は5月31日に全サービスを終了

信用調査大手の東京商工リサーチによると、東京都港区三田の「株式会社マインドパレット」（代表取締役：神尾隆昌）は5月27日、債務整理を小幡靖弥弁護士（弁護士法人ボストン法律経済事務所、大阪府大阪市中央区高麗橋4-1-1、電話：06-6221-5911）に一任したことがわかった。負債総額は3696万円（2014年9月期決算時点）となっている。

同社は2010年11月に設立されたスマートフォン向けアプリの開発・運営会社。2010年12月にサイバーエージェント・ベンチャーズの主催で開催されたインターネットビジネス支援プロジェクト『Startups2010』において、株式会社鳥人間などとともに支援チームに認定された後、*1 2011年5月に写真共有サービス「Snapeee（スナッピー） 」のiOS版をリリースし、同年11月にはAndroid版をリリース。同月には伊藤忠テクノロジーベンチャーズおよびグリーから資金調達を行うなど、同サービスの事業化に努めていた。また、同サービスは台湾・中国・タイをはじめとするアジア圏の女性ユーザー層に好評で、2015年1月には会員数が1000万人を突破していたという。*2

しかし、収益モデルを備えた事業として永続させるためにぎりぎりのタイミングまで試行錯誤を行っていたが、開発費用など先行投資が重く、2011年9月期は1192万円の赤字となり、その後も収益性は回復せず、2014年9月期には1億7427万円の赤字と急速に悪化。収益モデルを確立するまでに必要となる資金調達も困難となったため、最終的にはサービスを終了しなくてはならなくなったという。写真共有サービス「Snapeee」は2016年5月31日をもって全サービスを終了し、全コンテンツを消去するため、投稿した写真のバックアップについては5月31日までに行うよう告知している。なお、5月31日以降についても写真の投稿は出来なくなるが、同アプリのカメラ機能による撮影、写真のデコレーションおよび端末への保存は可能だとしている。

　

*1:サイバーエージェント・ベンチャーズ、「Startups2010」の支援企業5チームを決定（CNET Japan、浅賀美東江、2010年12月1日）
*2:「Snapeee」の会員数が1000万人を突破！（tumblr、2015年1月26日）

■関連リンク
サービス終了のお知らせ‐写真共有サービス「Snapeee」（Wayback Machineによる魚拓）
https://web.archive.org/web/20160530124626/https://snape.ee/faq/ja/index.html