官報(6772号)によると、東京都港区港南の「住友電工ネットワークス株式会社」(代表清算人:上田充宏)は4月26日、東京地方裁判所から特別清算の開始決定を受けた。事件番号は平成28年(ヒ)第2035号となっている。
同社は2002年8月に住友電工の通信アクセス系機器の開発・販売部門を分社化する形で設立された情報通信機器メーカーで、GE-PON技術やVDSLに関連するネットワークアクセス機器や、IP電話ターミナルアダプタ、ホームゲートウェイなどのアプリケーション系機器において国内トップクラスのシェアを誇っていた。また、海外におけるFTTH方式の光通信網の整備に伴って、海外の通信事業者向けに局舎用集合装置などを販売していた。近年では無線市場向けのUQ WiMAX対応組込用通信モジュールなど、通信業界以外への販路拡大を図っていた。
その後、親会社の住友電気工業株式会社(住友電工)がネットワークシステム事業を強化することを目的に、同社から2014年7月1日付で営業、開発、生産、品質保証の事業を譲受すると発表。これにより同社は既存製品に関する保守サービスのみを提供する会社となっていた。*1 現在、同社から譲渡された事業については住友電工のブロードネットワークス事業部が承継し、事業を展開している。
*1:ネットワークシステム事業強化にともなう組織再編について(住友電気工業株式会社、2014年6月26日)
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