官報(6773号)によると、福井県敦賀市余座の「株式会社小牧」(代表取締役:小牧由章)は4月27日、福井地方裁判所から破産手続きの開始決定を受けた。事件番号は平成28年(フ)第97号で、財産状況報告集会・一般調査・廃止意見聴取・計算報告の期日は平成28年8月23日午後1時30分、破産管財人には前波裕司弁護士(前波法律事務所、福井県福井市春山2-2-16、電話:0776-27-4000)と八木宏弁護士(九頭竜法律事務所、福井県福井市順化1-24-43 ストークビル福井一番館8階、電話:0776-22-0168)が選任されている。
同社は昭和7年5月に個人事業「小牧蒲鉾店」として創業し、昭和29年4月に「有限会社小牧商店」として法人化(昭和54年11月に株式会社に改組)した水産食料品製造業者。昭和44年に宮内庁へ食品の納入を開始するなど、商品の評価は比較的高く、創業当初からの商品である焼蒲鉾や焼ちくわを主力製品とするほか、季節限定商品や詰め合わせギフトなどの商品を製造・販売。敦賀市内の有力食品関連企業とタイアップして本社直売所に観光バスを誘致する買い物ツアーも行っており、ピークとなる1992年9月期の売上高は約30億4200万円に達していた。その後もしばらくは20億円台の売上高を維持していたが、消費低迷や業者間競争の激化などにより2002年9月期には売上高約19億5800万円と20億円を割り込み、約1億4000万円の赤字を計上していた。その後も売上の低下に歯止めがかからず、2014年4月期には約8億2900万円にまで縮小。同年8月には本社不動産にノンバンクの根抵当権が設定されるなどしたため、2015年2月に約15億3700万円の負債(債権者数:235名)を抱えて民事再生法の適用を申請し、経営の再建を図っていた。
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