信用調査大手の帝国データバンクによると、愛知県小牧市の「木村メタル産業株式会社」(代表取締役:木村光彦)は5月10日、名古屋地方裁判所に自己破産を申請し同日、保全管理命令を受けた。申請代理人は眞下寛之弁護士(佐藤綜合法律事務所、愛知県名古屋市中区丸の内3-14-32、電話:052-218-3721)ほか3名。負債額は約38億886万円。
同社は1982年(昭和57年)4月創業、97年(平成9年)7月に法人改組した産業廃棄物処理業者。本社工場のほか、岐阜県関市内に3拠点、埼玉県熊谷市や福岡県北九州市に事業所を展開、主に家電製品を解体処理のうえ選別・粉砕後の金や銀、銅やバナジウムなどの非鉄金属を処理するリサイクル事業を手がけていた。このほか「ふるしょっと」の屋号で中古パソコンの販売事業も展開し、ネット販売や直営事業も併営。顧客の拡大とともに業容を伸展させ、2015年5月期は年売上高約67億6118万円を計上、当期純利益約1億993万円を確保していた。
しかし、岐阜県関市のぞみヶ丘に2006年に建設した「関エコテクノロジーセンター」など過年度の設備投資や運転資金需要の高まりから借入金が高水準で、資金繰りに余裕を欠いていた。また、最近になって海外取引先との係争事案が発生したことが風評を呼び信用不安が高まり、ここへきて仕入れ量が減少したほか、相場の下落によって薄利を強いられて資金繰りは一段と多忙化し、資金調達余力も限界に達したため、今回の措置となったという。
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