ブロードメディアの持分法適用非連結子会社「G クラスタ・グローバル」に破産開始決定 事業・資産はブロードメディアGCが承継

信用調査大手の東京商工リサーチによると、JASDAQスタンダード上場のマルチメディア配信事業「株式会社ブロードメディア」(東京都港区赤坂)の持分法適用非連結子会社「G クラスタ・グローバル株式会社」(同所、代表取締役:エリック・ピール)は5月23日、東京地方裁判所に自己破産を申請し同日、破産手続きの開始決定を受けた。

同社は2007年(平成19年)10月にブロードメディアの完全子会社として設立されたクラウド・ゲーム・プラットフォーム開発・運用会社。同年11月にブロードメディア社のゲーム事業を承継し、フランスの大手通信事業者やNTTぷららなどと提携し、クラウド配信技術「Gクラスタ」を活用してゲームや映像等のコンテンツを配信するサービスを行っていた。*1 2008年に10月に独立的に成長する体制の確立を目的として、ブロードメディア社から株式譲渡が行われて連結子会社から外れ、2010年3月期からは持分法適用関連会社からも離脱していたが、*2 ブロードメディア社の「T's TV」のサービス拡充に伴い2011年11月に持分法適用関連会社に復帰し、*3 ピークとなる2014年3月期には約6億円の売上高を計上していた。しかし、技術開発やオペレーションに係る費用が増大していたため、損失計上が続き、追加的な資金調達を模索していたが、目途が立たない状況となっていた。このため親会社および株主間で協議を重ねた結果、当社の事業継続が困難であると判断し、2016年4月22日に開催された臨時株主総会で解散を決議(効力発生日は平成28年5月23日)。その後も調整を進めていたが、債務超過(2015年3月末時点で債務超過額は約13億3400万円)となっており、債務の返済・整理の見込みが立たないため、今回の措置となったという。

なお、同社の事業についてはブロードメディアの完全子会社である「ブロードメディアGC 株式会社」(同所、設立2004年9月、代表取締役:橋本太郎、以下BMGC社)との間で同日、資産譲渡契約を締結。技術(特許権)、商標権、同社の有する子会社株式、クラウドゲーム事業の継続に必要なサーバー等の固定資産を譲渡し、同社のサービスについてもBMGC社が承継している。ブロードメディアによると、現在ブロードメディアが運営しているクラウドゲーム事業についてもBMGC社に承継させる予定になっているとしている。*4




*1:ブロードメディアとGクラスタ・グローバル、NTTぷららへのクラウドゲーム提供を発表(Gamer、2013年4月17日)
*2:子会社の異動(株式の譲渡)に関するお知らせ(PDF文書、株式会社ブロードメディア、平成20年10月30日)
*3:G クラスタ・グローバル株式会社の株式追加取得(持分法適用関連会社化)に関するお知らせ(PDF文書、株式会社ブロードメディア、平成23年11月22日)
*4:持分法適用非連結子会社の破産手続開始の申立て及び子会社による資産の譲り受けに関するお知らせ(PDF文書、株式会社ブロードメディア、平成28年5月24日)

関連リンク
G-cluster(ジークラスタ)
http://gcluster.jp/

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