信用調査大手の帝国データバンクによると、東京都千代田区岩本町の「株式会社CFS」(代表取締役:津島博昭)と関連会社の「合同会社シンフォニアインベストメンツ」(同所、同代表)、「株式会社ITS」(同所、同代表)は4月13日、東京地方裁判所から破産手続きの開始決定を受けた。財産状況報告集会・一般調査・廃止意見聴取・計算報告の期日は平成28年7月26日午後1時30分で、破産債権の届出期間は5月18日までとなっている。また、破産管財人には小川義龍弁護士(小川綜合法律事務所、東京都新宿区四谷1-18、電話:03-5368-6391)が選任されている。負債額は(株)CFSが債権者約24名に対し約13億4400万円、合同会社シンフォニアインベストメンツが債権者約28名に対し約3億7800万円、(株)ITSが債権者数約43名に対し約16億5800万円で、3社合計で約33億8000万円となっている。
CFS社は2011年(平成23年)8月に設立され、同社代表の証券業界での長年の経験を生かして、金融に特化した金融取引自動化のためのソフトウェアの企画・開発、および保守・管理を行っていた。FX(外国為替証拠金取引)の自動売買ソフト「アルケミストFX」や日経225ベース裁定取引の自動売買ソフト「Acuity (アキュイティ)」を主力商品とし、個人顧客を中心に法人との直接取引、また販社を通じての販売を行っていた。なお、同社の社名は「コンピュータ・フィナンシャル・ソリューション」の頭文字に由来している。
しかし、自動売買システムの草分けとして業界内での知名度は高かったものの、関係会社とともにグループで行っていたアービトラージと呼ばれる裁定取引の自主運用に失敗。巨額の損失を余儀なくされることとなった。このため、2016年3月9日に営業活動を停止し、今回の措置となった。
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