官報(6761号)によると、京都市下京区烏丸五条西入醍醐町の「株式会社藍香房」(代表取締役:中西良子)は4月12日、京都地方裁判所から破産手続きの開始決定を受けた。事件番号は平成28年(フ)第297号で、財産状況報告集会・一般調査・廃止意見聴取・計算報告の期日は平成28年7月13日午後3時、破産債権の届出期間は5月24日までとなっている。また、破産管財人には藤田正樹弁護士(加藤・藤田法律事務所、京都府京都市中京区夷川通富小路西入ル北側 ムロビル2階、電話:075-231-0026)が選任されている。
同社は昭和62年3月に設立された藍染製品の販売業者。呉服、帯、洋服、雑貨類のほか、健康食品や飲料なども取り扱い、卸販売のほか直営店舗なども展開して、1997年(平成9年)1月期には約8億4500万円の売上高を計上していた。和装市場の低迷で業績が後退していたなか、2012年(平成24年)4月に京都市東山区祇園で、同社の従業員が運転する営業車が歩行者らをはねて通行人ら7名が死亡、12名が重軽傷を負った事故が発生。同社も管理責任が問われ、2013年には代表の中西氏が書類送検(嫌疑不十分で不起訴)されるなどしたため信用面が大きく後退。その後、小売業から撤退するなどの施策で事業のスリム化を図っていたが、2015年年1月期の売上高は約2億3000万円までに縮小。資金繰りが逼迫したため事業継続を断念し、1月8日に事業を停止し、自己破産申請の準備に入っていた。
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