信用調査大手の東京商工リサーチによると、北海道網走市大曲の「有限会社友愛荘」(代表取締役:山口道博)は3月31日、釧路地方裁判所に自己破産を申請した。申請代理人は村上義弘弁護士ほか5名(桜川綜合法律事務所、東京都港区虎ノ門2-3-20、電話:03-5501-7160)で、負債総額は平成27年12月期時点で約12億8000万円となっている。
同社は昭和36年4月に創業し、昭和43年5月に法人化した観光ホテルの経営会社。「かに本陣友愛荘」の名称でカニ料理を前面に打ち出す観光ホテルを経営し、昭和62年から平成2年にかけて大規模な増改築を実施したほか、カニの卸販売を積極的に手がけ、平成4年12月期には売上高39億9702万円を計上していた。
しかし、以降は急激な景気悪化により大幅に売上が低下し、カニ卸売部門での不良在庫を処分したこともあって平成5年12月期は約1億円の赤字を計上。その後も業績回復せず、平成12年12月期には債務超過に転落していた。平成13年11月にはメインバンクであった網走信用組合が23億円の債務超過により経営破綻し、同信組からの借入金が整理回収機構に移譲されたため資金繰りが悪化、平成14年12月に民事再生法の適用を申請して経営再建を進めてきた。しかし、その後も減収に歯止めがかからず赤字が続き、2015年12月期は売上高4億600万円に対して3300万円の赤字となるなど業績が回復せず、支援交渉もまとまらなかったため、資金繰りが限界に達し今回の措置となったという。
コメントを投稿
削除申請等の場合は本人確認が可能な個人情報の入力が必要です。匿名での申請は受け付けておりません。