信用調査大手の帝国データバンクによると、愛知県名古屋市中区錦の「トータル・アイ株式会社」(代表取締役:岡下一昭)は3月7日、事業を停止し事後処理を小川晶露弁護士(さくら国際特許法律事務所、名古屋市東区泉1-21-27、電話:052-953-4750)に一任、自己破産申請の準備に入った。負債は、2015年7月期末時点で約15億7000万円だが流動的だという。
同社は、1998年(平成10年)8月に設立された各種雑貨卸売業者。アイデア商品、玩具、雑貨、寝装寝具、健康グッズ、家電、自動車用品等の各種商品の卸売を手がけていた。自社で企画・開発を行ったポータブルソーラーパワーシステム、シーリングファン、トランシーバーなどを中国などの海外企業に製造を委託して輸入販売するほか、携帯電話用品やシリコン雑貨など小物雑貨類も取り扱っていた。大手量販店や雑貨店を中心に一部通信販売業者にも販路を設け、2015年7月期には年売上高約30億8200万円を計上していた。
しかし、仕入れの大半が輸入製品のため、近年の金融政策による円安の進行によって仕入コストなどが上昇し、収益面では厳しい状況に陥っていた。借入負担も重く資金繰りが悪化したため、今回の事態となったという。
【追記:2016年4月23日】
官報(6747号)によると、同社は3月23日、名古屋地方裁判所から破産手続きの開始決定を受けた。事件番号は平成28年(フ)第401号で、財産状況報告集会・一般調査・廃止意見聴取・計算報告の期日は平成28年7月15日午後3時、破産債権の届け出期間は平成28年5月20日までとなっている。また、破産管財人には山田尚武弁護士(弁護士法人しょうぶ法律事務所、愛知県名古屋市中区錦2-2-2 名古屋丸紅ビル12階、電話:052-223-5555)が選任されている。
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