信用調査大手の東京商工リサーチによると、神戸市中央区の「医療法人社団神戸国際フロンティアメディカルセンター」(理事長:田中紘一)は3月30日、神戸地方裁判所に自己破産を申請し同日、破産手続きの開始決定を受けた。破産管財人には吉村弦弁護士(弁護士法人あさひ法律事務所、神戸市中央区播磨町49、電話078-326-5678)が選任されている。
同法人は2013年(平成25年)4月に設立され、2014年(平成26年)11月から「神戸国際フロンティアメディカルセンター(KIFMEC)」を開院し、神戸市が進めている医療産業都市構想の一翼を担う医療機関・拠点として、生体肝移植など最先端の医療技術を中心とした診療・医療活動に注力してきた。しかし、生体肝移植手術を施した患者が術後に死去した事*1を契機に、一部マスコミを中心としたメディア・フレンジーの影響を受け、外来・入院患者共に当初想定していた状況を大幅に下回る事態となった。これにより、それまでと同等の事業規模を維持することが困難となり、2015年11月27日付で診療規模一時縮小などを発表。経営再建に向けた支援募集など諸策に取り組んできたが、今年に入っても支援企業が見つからないなど見通しがたたなくなったため3月15日、自己破産を申請する方針を表明していた。
*1:生体肝移植患者の相次ぐ死、7人目 神戸国際フロンティアメディカルセンター(2016年2月7日、産経新聞WEST)
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