官報(6745号)によると、関東財務局長は平成28年3月18日、証券取引等監視委員会から行政処分が相当とする勧告が行われていた海外投資助言業「株式会社グローバルレポート」(東京都新宿区新宿(移転前住所:東京都渋谷区代々木)、代表取締役:鴻巣俊)に対し、顧客に説明を行い、投資顧問契約を締結している者との契約を速やかに終了させ、かつ1ヶ月以内に書面で報告することなどとする業務改善命令を出すとともに、登録免許「関東財務局長(金商) 第706号」を取り消す行政処分を行うことを発表した。
関東財務局のプレスリリース*1によると、同社は同社顧問と紹介されていた「森智紀」こと木本昌氏が推奨する外国投資証券等海外金融商品の名称、概要及び申込窓口を紹介するとともに、メールマガジンにより各海外金融商品の売却のタイミング等の助言を行っていた。同社の代表取締役は鴻巣俊氏であるが、同氏は木本氏から依頼を受けて名目上の代表に就任しただけで、実際の経営及び投資助言業務には関与しておらず実質、木本氏の個人事務所として機能していた。
このような中、同社は有料会員サイト「フォレスト資産倶楽部」を運営し、そのサイト上において海外金融商品に関する助言を掲載しているが、これらの海外金融商品のうちの一部について、その法的性質や運用方法、運用状況などを把握せず、販売会社の実態を確認しないまま、助言を行うなど、十分な根拠を有しない投資助言を行っていた。また、金融商品について「元本保護型」のファンドである旨だけを記載し、顧客に購入を推奨している商品については、当該商品がどのような仕組みで元本保護がなされるのかを確認せずに助言を行っていた。また、登録申請前から海外金融商品の助言を行うことを予定していたにもかかわらず、登録申請が受理されやすいように、「助言対象有価証券」を「証券取引法第2条に規定されている国内で流通している有価証券」と、予定する助言対象とは異なる記載をし、登録した助言対象の範囲を超えて業務を行うなどの法令違反行為が見られたという。
*1:株式会社グローバルレポートに対する行政処分について(財務省関東財務局)
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