信用調査大手の東京商工リサーチによると、東京都江東区富岡の「株式会社アルケミスト」(代表取締役:浦野重信)は4月5日、札幌地方裁判所から破産手続きの開始決定を受けた。事件番号は平成28年(フ)第545号で、財産状況報告集会・一般調査・廃止意見聴取・計算報告の期日は平成28年7月5日午後3時30分、破産債権の届け出期間は平成28年5月6日までとなっている。また、破産管財人には佐々木潤弁護士(三木・佐々木・山田法律事務所、札幌市中央区南1条西14丁目、電話:011-261-6980)が選任されている。負債額は東京商工リサーチ、データ・マックスともに8億2623万円(2016年4月7日時点)としている。*1
同社は1991年に「ベイ・クリスタル株式会社」として設立された家庭用ゲームソフト及びキャラクターグッズの企画・制作・販売を主業とする会社。設立当初は北海道・青森県内においてゲームソフト販売店を展開していた。*2その後、漫画喫茶「スマイルタイム」の経営や、後に主力業務となるキャラクター商品の開発・販売などに業容を拡大していた。
2000年に千葉県浦安市に本社事業所を開設(2006年に現住所に移転)するとともに現社名に変更すると、PCゲーム『君が望む永遠』(アージュ)のドリームキャスト版でゲームソフト移植・販売事業に参入すると、アダルトゲームブランド「minori」「戯画」「オーガスト」のソフトを中心に移植を行っていたが、2007年に同人ゲーム「ひぐらしのなく頃に」シリーズの移植版がヒット作となり、平成21年3月期には約13億3000万円の売上高を計上していた。しかし、近年はヒット作に恵まれず業績が低迷し、将来的な先行きの見通しも立たなかったため今回の措置になったという。
*1:(株)アルケミスト(東京)(データ・マックス NETIB-NEWS)
*2:その後、同事業からは撤退している。
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