信用調査大手の帝国データバンクによると、東京都品川区北品川の「プレスコ株式会社」は9日、東京地方裁判所に民事再生法の適用を申請し同日、監督命令および保全命令を受けた。申請代理人は西尾孝幸弁護士(千代田区麹町2-3、みらい総合法律事務所、電話03-5226-5755)ほか3名。監督委員は河野慎一郎弁護士(港区浜松町1-2-17、河野法律事務所、電話03-5733-6747)。
負債額は申立て時点で約14億1228万円となっている。
同社は1962年(昭和37年)4月に特殊エアゾール株式会社として設立。63年に栃木工場を開設後、71年に小山工場(小山市)、89年に結城工場(結城市)、97年に若宮工場(結城市)を竣工。この間93年4月には中国企業と合弁会社(同社が60%を出資)の「上海○莱斯考日用化工有限公司」(通称:上海プレスコ、○部の漢字ははばへんに白)を設立し、商号を現商号へ変更。化粧水や美容液、香水などの化粧品関連を中心に医薬部外品などのエアゾール(スプレー)製品、ディスペンサー製品、チューブ充填製品のOEM生産を主体に充填、パッケージプリントなども手がけ、大手化粧品、医薬部外品メーカーなどを得意先として2001年3月期には年売上高約70億円をあげていた。
しかし近年は、大口先からの受注減少に加え、販売する商品の容器分代金を有償から無償に切り替えたことにより2015年9月期の年売上高は約29億5000万円にまで減少、その上で不良債権の償却を行ったことで大幅な最終赤字を計上。資金調達が困難になったため、今回の措置となった。
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