官報(6733号)によると、神奈川県相模原市の「ラム・インターナショナル日本株式会社」(代表取締役:林永達)は2日、東京地方裁判所から破産手続きの開始決定を受けた。事件番号は平成28年(フ)1339号で、財産状況報告集会・一般調査・廃止意見聴取・計算報告の期日は平成28年6月2日午後2時30分、破産債権の届け出期間は平成28年3月30日までとなっている。また、破産管財人には阿部信一郎弁護士(霞ヶ関国際法律事務所、東京都千代田区霞が関3-2-5、電話03-5157-1214)が選任されている。
同社は1998年に創業、2001年(平成13年)5月に法人化した自動車用溶接治具・設備の設計・製作会社。中国の上海や広州に製造会社(藍姆汽車溶接設備(上海)有限公司及び広州藍姆汽車設備有限公司)を設立し、2007~2008年に操業を開始。国内外の自動車メーカーや関連部品メーカーに溶接治具及びロボットを納入し、2012年12月期は売上高12億435万円を計上していた。好調な中国経済に支えられ、2014年度にはグループ全体の売上高が約120億円へと急拡大したものの、中国での売上高が約8割を占める依存度の高い構造となっていた。
しかし、2015年に入り中国の景気が減速傾向になると、同社のグループ会社に対する中国の金融機関の融資姿勢が硬化し資金繰りが悪化。また、中国子会社の顧客である自動車部品メーカーからの受注も減少し、グループ全体の売上高は前期から半減。タイやメキシコなど中国以外に所在する事業拠点の業績拡大を目指したが奏効せず、2015年12月25日に事業を停止していた。
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