官報(6719号)によると、福岡県大牟田市の「株式会社イデックスエコエナジー」は10日、福岡地方裁判所から破産手続きの開始決定を受けた。事件番号は平成27年(フ)第109号で、財産状況報告集会・一般調査・廃止意見聴取・計算報告の期日は平成28年4月27日午前10時30分、破産管財人には三宅賢和弁護士(かばしま法律事務所、福岡県 久留米市日吉町23-3 メディア7ビル6階、電話:0942-39-2024)が選任されている。
同社は2009年(平成21年)11月に「株式会社新出光テクノサービス」を改称する形で設立されたバイオマス水素製造事業会社。2011年10月に間伐材などの木質チップを原料とした高純度の水素ガス製造プラント(通称:福岡ブルータワー)を建設し試運転を開始。この福岡ブルータワーは商用では世界で初めて木質バイオマスを原料とする水素ガス製造プラントとして注目を集めていた。*1
しかし、同プラントの特許保有企業(株式会社ジャパンブルーエナジー)から説明されていた同プラントの最大の特徴である「ガス化過程におけるヒートキャリア(熱媒体アルミナボール)によるタール除去」が当初の計画通りには実現せず、
高純度の水素ガスを安定して製造することが出来なかったため、2015年9月に同施設を閉鎖し、10月15日をもってバイオマス水素製造販売事業からの撤退を発表していた。*2
*1:自然エネルギー:水素時代を目前に撤退、木質バイオマスによる水素製造が4年で終わる(石田雅也・スマートジャパン)
*2:バイオマス水素製造販売事業からの撤退について
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