網走市の青果卸「網走青果株式会社」に破産開始決定 大手流通による産直取引拡大で経営悪化

官報(6719号)によると、北海道網走市の「網走青果株式会社」は10日、釧路地方裁判所から破産手続きの開始決定を受けた。事件番号は平成28年(フ)第2号で、財産状況報告集会・一般調査・廃止意見聴取・計算報告の期日は平成28年5月18日午前11時30分、破産管財人には佐藤信孝弁護士(佐藤信孝法律事務所、北海道北見市北4条東3丁目1-1、電話:0157-57-5222)が選任されている。

同社は1951年(昭和26年)に創業し、1962年(昭和37年)11月に同業者と合併する形で設立された青果卸売業者。北海道特産のじゃがいもやアスパラガス、夕張メロン、たまねぎなどを主に取り扱っていたほか、海洋深層水の関連商品の販売も行っていた。しかし近年は大手流通業者が生産者との直接取引を拡大した影響などで売上が縮小。浙江省瞬時達インターネットが運営する「中国農業ネット」を通じてアジア圏への輸出営業を図るなど、経営改善を行っていたものの限界に達し、12月22日に事業を停止し、自己破産の準備に入っていた。信用調査会社の東亜リサーチによると、負債総額は2億9000万円が見込まれている。*1

*1:株式会社東亜リサーチ|企業倒産状況(Wayback Machineによる魚拓)


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