経営破綻したビットコイン取引所の代表、マルク・カルプレス氏に破産開始決定


官報(6662号)によると、経営破綻したビットコイン取引所運営会社「マウントゴックス」の代表 カルプレス・マルク・マリ・ロベート氏(略称マルク・カルプレス、以下カルプレス氏)は、11月10日付で東京地方裁判所から破産手続きの開始決定を受けた。事件番号は平成27年(フ)第9170号、財産状況報告集会・廃止意見聴取・計算報告の期日は2016年2月17日まで。

2009年(平成21年)10月にITシステム構築・コンサルティング業「株式会社TIBANNE」(渋谷区・平成27年2月に破産開始決定)を設立したカルプレス氏は、ジェド・マケーレブ氏により2009年に設立された仮想通貨「ビットコイン」交換所運営「株式会社MTGOX」(渋谷区・平成26年4月に破産開始決定、以下ゴックス社)の経営権を2011年に取得後、同社が運営するビットコイン交換所は一時、世界最大級の取扱量を誇る交換所となっていた。

しかし、2014年2月頃に発生した不正アクセス事件により同取引所におけるビットコインの取引が停止。その結果、ゴックス社は民事再生法を申請したが、東京地方裁判所に民事再生を棄却され破産手続きに移行、親会社のTIBANNE社もゴックス社の破産管財人による第三者破産の申し立てにより破産開始決定を受けるなど法的整理が進んでいった。一方、ゴックス社CEOであったカルプレス氏は事件当初、「ビットコインが盗まれた可能性が高い」と発言するなど、自身の関与を否定していたが、自身のビットコイン口座のデータを改竄し残高を水増しした疑いで警視庁に私電磁的記録不正作出・同供用容疑により逮捕され、同月21日、顧客からの預金を着服したとして業務上横領の容疑で再逮捕された。カルプレス氏は現在、東京都千代田区にある万世橋警察署で拘留されている。

尚、マウントゴックス社の破産管財人は、同社の顧客ら24,704人が届け出た債権の総額(2015年8月末現在)が約2兆6633億円になったと発表している。

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